3.イタリアの朝ごはん

ランチやディナーでは、食にかんして「気合」すら感じるイタリアでも、朝ごはんの時間だけは意外にさらりとしています。


町中にあるいわゆる「立ちのみカフェ」のバールでは、新聞を片手に、グラニュー糖をたっぷりいれたエスプレッソやカプチーノ、マッキアートをぐっとのんで、足早に職場へむかう人たちをよく目にします。

何かたべるとしても、あまいジャムをぬったパンやケーキ、フルーツなど、イタリアでは朝ごはんは甘いものと決まっています。


車通勤のビンチェは、毎朝、家で朝ごはん。
朝からマシーンでカプチーノをつくりながら、あまいものを食卓にならべていきます。
ちなみに、朝からティラミスが登場することもありえます。


今日の朝食は、カタチがバラに似ていることから「ローズケーキ」とよんでいるあまいパン。
(前日においしいと評判のパン屋さんで購入)



そんなイタリア式の朝ごはんを体験するうちに気づいたのが、バタバタしないこと。

「何を着て行こうか」からはじまって、あの服がない、髪型がきまらない、出かけようとすると携帯がない、カギがない、とバッタバタ三昧の朝の風景を思い浮かべると、「ほんとに朝か?」と思えるぐらい、通勤前なのに、あわてず、さわがず、あせってない!

ビンチェ夫婦は、出勤前のでも、とてもしずかで優雅できもちいい朝をすごしています。



日本の朝ごはんと比べながらじっくり観察していると、「朝ごはんに火をつかうかつかわないか」の違いも大きいのかも?と思えてきました。

日本では、朝ごはんをつくろうとすると、みそ汁やら焼き魚、卵料理など、火をつかうため、火のそばにつきっきりになってしまって、身支度との並行処理は不可能。
さらに、調理器具やお皿など洗い物もどんどん増えて、朝の忙しさは倍増。

ビンチェの仕事がいそがしくて、日本だったらもれなくすれちがいの朝ですが、パンやジャムをテーブルにならべるだけでおしまいの朝ごはんのせいか、平日も朝からカプチーノをのみながら昨日のこと今日のことをゆっくり話したりして、なんだか夜よりもゆったりした時間をすごしています。

せっかくできあがった朝ごはんをパパパッと早食いして、身支度もそこそこに家を飛び出して、駅までダッシュ!なんて胃腸に負担をかけそうな日常を超反省...のナチュレルでした。


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